古武術活法稽古 41

1週間空いた稽古。
残業で少し遅れて参加すると、初めて見る顔。
一目で何か武術をやっているのがわかるが・・・。

空手?
でも、拳を出す姿は鋭いが、空手とは違うような。。。
もし、空手だとすると下手くそだ、自己流か?

先生に技を掛けられた時のリアクションが大きくて派手だ。
投げられた時も、くるりと回って受け身らしくない。

何やら不思議な感じの人だ。

先生との稽古がひと段落したところで挨拶に行くと、
何やら挑戦的な眼差し。

空手ですか?と聞くと、いえ、柔術です。と。

へえー、と答えると、今やった技をやってごらん。と先生。

技を受けてみると初心者レベル。
全く効かない。

やっぱり流派が違うと、技も違うのか・・・

何回か繰り返した後、
先生がいつもの応用技。
相手が殴ってきたらこうするんだ。

 

阿吽の呼吸で先生に拳を出す。
私は技を掛られ、もんどりうって投げられる。
痛たた。

次はあなたが殴ってみて。と、先生が新顔に言うや否や
私の腹に向かって拳をだす。

パシッ!
いきなり当ててきやがった!

先生も苦笑いで、練習だからもっとゆっくり行かないと・・・

ムカッときたが、そこは大人な私。

ゆっくり来た拳をいなしながら、ゆっくり技を掛ける。
初心者相手だ。当然、あまり極めていない。

新顔曰はく。
それじゃぁ効きませんね。

この野郎!と心で怒鳴る。

大人な私は、じゃあもう一度と。

あっ! 痛っ! 関節を軽く極めつつも、投げる手前で止めた。

へぇー。と、挑戦的な目つきの新顔が手首を押さえながら感心する。

先生が違う人の指導で離れると、新顔に向かって、
やっている柔術は何流とかあるんですか?

と聞いてみると、私は大東流で10年位です。

他に、中国武術の意拳と太極拳を・・・。


ああ、そんなんですね。
この流派は、合気道と同じように大東流から分れたんですよ。

新顔は、知っています。技も似ていますよね。と。
でも、経絡を攻めたり極めるのは初めてです。

へぇー。そうなんだ。と心の中で思い。
経絡を極めるのが上手い先輩にバトンタッチ。

私が違う先輩と稽古をしていると、
新顔の苦痛にゆがむ顔と声。

悔しいけど、私は、まだまだ初心者。

何時かはこういう挑戦を受けて立ちたい!
と密かに思った。


ありがとうございます。
もっと精進します。